演出作品

趣向『解体されゆくアントニン・レーモンド建築 旧体育館の話』

2011.05 KAAT大スタジオ

演出:黒澤世莉
劇作家:オノマリコ

作品概要

とある大学。毎年毎年、多くの女子学生が入学してくる。

ある学生は希望を持っている。これから始まる日々を心待ちにしている。
ある学生は失望している。いまここにいることに失望している。
彼女は思っている。「これから始まる日々は、ちがう」。

彼女たちに時間が流れる。
歴史を数学を哲学を文学を、学ぶ間に時間が流れる。

その時間、彼女たちが歩きまわった校舎のなかに体育館がある。
彼女たちのうちの何人かが体操をし、球技をした、やわらかな光のはいる体育館。

体育館は壊される。そう決まっている。
計画されている。

彼女たちのうちの何人かはそれを知っている。
何人かはそれを知らない。
ほんとうにわずかだが何人かは体育館に入ったこともない。

彼女たちのうちの一人はとてもとてもその場所が好きで、

彼女は何かをしようと考えて、考えて、考えて、いる。(趣向webより)

出演者

窪田優
岩井晶子
上村正子(さいたまゴールドシアター)
菊池美里
熊川ふみ(範宙遊泳)
サキヒナタ
清水久美子
辻村優子
米沢絵美

劇場

KAAT大スタジオ

日程

2011年5月21日(土)~23日(月)

黒澤世莉の振り返り

2021年6月までに70本の作品を演出していますが、その中でももう一度観たい作品の一つです。